会長挨拶

このたび前任の中嶋哲彦会長の後を受けまして、新しく会長にご選出いただきました。まったく予想していなかったことで、たいへん戸惑っております。しかし、とにかく選ばれました以上は、本学会の発展のために力を尽くして参りたいと考えております。
さて、本年度の大会シンポジウムでも取り上げられました「道徳」の教科化を始め、教育をめぐる昨今の改革動向には、予断を許さない、さまざまな問題が含まれています。教育(学)研究には、その動向をきちんと見極め、その意味を検討し、社会に発信していくことが求められているといえます。また、18歳人口の減少が始まる「2018年問題」や、国立大学の人文・社会系学部再編問題など、教育(学)研究者の多くにとっての足場である大学・短期大学等も大きな試練にさらされています。
これらの課題に立ち向かい、試練を乗り越えて行くためにも、私たちが知恵を出し合うことが必要です。本学会がそうした知恵を結集し、さらにブラッシュアップしていく場としての役割を十分に果たしていくためには、まずは学会としての地道な活動、具体的には大会(個別発表とシンポジウム)の開催と機関誌発行という二つの柱を堅持し、その一層の充実を図っていくことが大切だと思っております。
改めて申し上げるまでもありませんが、学会というのは、スポンサーがついているわけでもありませんし、またどこかの会社が運営しているわけでもありません。本学会は、中部地域における研究者や教育者など、教育に関心をもつ方々によって自主的に組織・運営されてきたもので、自由な意志に基づいて参加されました会員のみなさまによって支えられています。会員お一人お一人のご援助・ご協力なしには、一日も成り立っては参りません。どうか今後とも本学会の運営に一層のお力添えを賜りますよう、心よりお願い申し上げ、就任の挨拶とさせていただきます。

吉川卓治